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脳科学から考える保育と子育て ~脳の発達・睡眠・子への関わり方~

コラム 2022.10.05

普段私たち保育士は子どもたちの心に寄り添い、心を通わせながら日々を過ごしています。
保育には正解がないとよく言うのですが、それは良い意味で科学的な根拠よりも、保育士それぞれの保育に対する考え方、感情、これは良いこと悪いこと、などといった曖昧なところが多いからであると感じています。

以下は、私(Monami)が先日受講した研修「脳科学から考える保育(講師:成田奈緒子氏、片岡勇二氏)」に基づいて、内容をお伝えしたいと思います。

ポイントは大きく分けて3つあります。

  • 脳の発達
  • 脳育てと睡眠の関係性
  • 子どもと大人の関わり方

この3つの観点から脳科学的にみた保育や子育てについて研修で学んだことをご紹介したいと思います。

脳の発達

人間の脳・心・体は関連し合っています。その中でも脳がしっかりと発達していると、心と体もそれに伴い、発達していきます。

脳は大きく分けると下記の3つになります。

  • からだの脳=生きるための脳
  • お利口さんの脳=人間らしさの脳
  • こころの脳=社会の脳

この中で保育や子育てが大きく関わるのは、「からだの脳」です。

からだの脳は0~5歳にかけて発達し、「お利口さんの脳」「こころの脳」のベースとなる最も重要な脳になります。そこで「からだの脳」の発達を促し、強い「からだの脳」を育てることが将来的に他の脳の発達に繋がっていきます。

脳の細胞の一つひとつはシナプスという、五感からの刺激によって作られる接合部によって繋がっています。生まれた時にはシナプスはなく、五感からの刺激を受けて作られていきます。日々の保育や子育ての中で子どもたちはシナプスを増やしていき、細胞同士を繋げています。
このシナプスは細胞同士をつなげ、脳内にネットワークを築き、情報を伝達し、シナプスの中に信号が通ることにより、脳が働きます。
同じシナプスの中で信号が何回も走ると、脳が重要だと認識し、シナプスを太くし、そのネットワークを残していきます。それを「刈り込み」と呼びます。

また「からだの脳」は生きていくうえで欠かせない重要な脳であるため、作り変えることが可能です。この作り変えることを「可塑性(かそせい)」と呼び、0~5歳の間が最も可塑性に富んでいる時期となります。

脳育てと睡眠の関係性

脳の可塑性(脳を作り変えること)は生活習慣を整えることが刺激となって行われます。
生活習慣は脳育ての土台となる部分です。その上に学習、こころ等、積み木のように積み重なっていきます。

生活習慣の中で最も脳育ての中で重要視するのは睡眠です。
3歳から5歳で望ましい睡眠時間はおよそ10~13時間とされています。
3歳では午睡(昼寝)1時間を含め、12時間の睡眠をとることが理想です。

脳育ての際のキーワードは「自分で」です。
現在理想とされる睡眠時間がとれていない場合でも、1週間ほど理想の睡眠時間を確保し続けていくと、子どもの脳の可塑性が働き、生活習慣が変わってきます。
すると、朝の子どもの様子がこのように変わっていきます。

  • 「自分で」目が覚める
  • 「自分で」おなかがすく
  • 「自分で」排便したくなる
  • 「自分で」動きたくなる

また夜は、「自分で」眠くなります

この「自分で」の状態を作ることこそが「からだの脳」にとって必要なことです。
そして「自分で」の状況を作るには、まず睡眠をきちんと取るところから始まります。

では、子どもの睡眠・生活習慣を整えるには大人はどうしたらいいのでしょうか。

それはまず、早寝からではなく、早起きから始まります

早起きのコツは・・・

  • 夜に子どもにとって楽しい・嬉しいと感じること、例えばスキンシップ時間や遊ぶ時間を取っているのであれば、それを朝に持ってくること
  • 起床時にはまず朝日を浴びること
  • たんぱく質を摂取し、胃腸を動かすこと

です。また朝お風呂に入ることも効果的です。

子どもと大人の関わり方

子どもは大人のふりを見て育ちます。これは「ミラーニューロン」とも呼ばれ、例えば、大人が側転をして脳の運動野を使っているとします。すると子どもは、自分は側転をしておらず、見ているだけにも関わらず、大人と同じ運動野が刺激されるそうです。

現在はコロナの影響もあり、マスクの着用であったり、外出の面でも何かと制限が多いかと思います。
マスクをしていると子どもは大人の表情がよく見えません。このような状況下だからこそ、いつも以上に意識をして大人は子どもと目をしっかりと合わせ、大きくゆっくり動き、子どものミラーニューロンを刺激するようにしましょう。

また、大人が不安を持つこともあると思いますが、子どもにとって大人が「安心」していることはとても大事なことです。安心している大人のもとで、子どもは安心して育つことができます。
そのため、大人から不安を減らし、良く寝て良く食べ良く笑い、ストレスに気付いたときにはそれに対処することが大切です。

おわりに

今回の研修を通して、現代の共働き・核家族が多い中で、生活習慣を整え、理想の睡眠時間を得ることは簡単ではないと感じました。
しかし、成田講師は、「子どもとの遊びの時間を設けるよりも、まずは睡眠を意識することで、子どものからだの脳がきちんと発達をする。そしてベースとなるからだの脳を強く育てることで、後から育つお利口さんの脳、こころの脳も発達過程で崩れることがなく育つことが出来る」とおっしゃっていました。

子どもたちは日々成長しています。一週間でも良いので、子どもたちの脳の育ちを意識し、生活習慣の中の睡眠から見直してみると、子どもたちの食事面や、生活面、こころの安定度などが変わってくるかもしれません。

Monami

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