目の愛護デーにちなんだ特別な活動と募金活動
10月10日の【目の愛護デー】にちなみ、当スクールでは関内校のプリスクールと初等部に特別ゲストを迎え、視覚に障がいがある方々の生活や盲導犬について学ぶ機会を設けました。Mountainクラス(4歳児)とSkyクラス(5歳児)の子供たちは、「見えない人が街で困ること」というテーマで、日本補助犬情報センターの方々や盲導犬オーナーの方々のお話を伺い、クイズにも挑戦しました。事前に盲導犬を見かけた際のルールを子供たちと確認したところ、「じっと見つめない」や「大きな声で話しかけない」など、しっかりとその決まりを実践することができていました。子供たちは真剣にお話を聞き、時には手を挙げて質問をしたり、自分の意見を表現したりしていました。最後には、ゲストの栗山龍太さんによる歌のプレゼントがありました。栗山龍太さんは盲目のシンガーソングライターで、パラアスリート応援ソング「リアルビクトリー」を歌っています。子供たちは目の不自由な方々の生活を学び、貴重な体験をし、思いやりの心を育むことができました。
初等部は1年生と2年生、3年生から5年生までの2つのセッションに分かれて活動を行いました。どちらのセッションでも視覚に障がいがある方の生活についてお話を伺い、盲導犬をはじめとする補助犬について理解を深めました。お話を聞く中で子供たちは多くの質問を持ち、ゲストの方々にたくさん答えていただきました。
特に盲導犬については、実際に盲導犬のトミーくんがガイドする様子を見て、「どうして盲導犬には英語で指示を出すのか?」と気づき、質問する場面がありました。また「目が見えない方や盲導犬に対して良くないことをする人がいたらどうするか?」といった、実際の生活で起こりうる場面における対応についても学ぶことができました。さらに「電子マネーなどのテクノロジーが役に立っているのか?」という質問から、スマートフォンを音声で操作する様子も見せていただき、異なる使い方に興味を持つ様子が見られました。
普段何気なく行っている買い物や料理なども、それが当たり前にできているわけではなく、さまざまな方々が工夫して生活していることを改めて感じることができたようです。ゲストの方々から学んだことを、今後の生活の中で実践してほしいと思います。
プリスクールでは後日改めて、視覚に障がいがある方々がどのように生活しているのかを体験する活動を行いました。ベルを使った音のマッチングゲームでは、音の違いを聞き分け、視覚に頼らず音で情報を得る重要性を学びました。また小銭を触ってその違いを感じ取ることで、視覚以外の感覚を活用する方法にも挑戦しました。友だちを誘導することに挑戦をした際は、盲導犬と目の不自由な人の気持ちになり、隣の人を障害物を避けながら誘導する難しさや、見えない中で前に進んで歩く不安な気持ちを体験しました。
その中でも印象的だったのは、目を閉じて粘土を作る活動と、点字の本を読む時間です。目を閉じて粘土を作ることで、視覚に頼らず他の感覚を使って物を認識する方法を実感しました。また点字に触れることで、視覚に障がいがある方々がどのように情報を得ているのかを学び、「文字を触って読む」楽しさを感じることができました。
さらに今回の活動の一環として、盲導犬を育てるために必要な支援を考え、CGKとして募金活動も行いました。1頭の盲導犬を育てるためには600万円が必要だということを知った子供たちは、自分たちが募金を通じてどれだけ力になれるかを実感し、「みんなで力を合わせて少しでも助けられるんだね!」と喜びの声をあげました。
そして皆様の温かいご協力のもと、今回の募金総額は33,835円となりました。集まった募金はCGKが責任を持ち、日本補助犬情報センターにお届けいたしました。募金を通じて、子供たちは他者を思いやる気持ちや社会貢献の大切さを学び、責任感を育むことができました。この経験を通じて、子供たちの社会的な視野を広げ、優しさを持って他者に接する大切さを学ぶ機会になれたことを嬉しく思います。
日本補助犬情報センター
https://www.jsdrc.jp
著者プロフィール
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Maya - プリスクール・先生 (日本)
CGKインターナショナルスクール・プリスクール5歳児クラスの担任教師。
アメリカの大学の日本校でアジア研究学専攻。横浜のインターナショナル・プリスクールで3年間勤務(2歳児~5歳児の担任と主任業務を経験)の経験あり。 -
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Anna - 初等部・日本語国語教師 (日本)
CGKインターナショナルスクール初等部の国語教師。
大学在学中にドイツの大学で日本語教育実習(1年)を経験し、卒業後はタイの大学で常勤日本語教師として2年間勤務。これまでに8か国の教育機関を訪問し、多様なルーツを持つ子供たちの学習サポートボランティアにも参加。