耳が聞こえるってすごいこと! ~難聴について知ることで、できること~
プリスクール
2018.08.13
今回は、難聴についてお話していただくために、牧野友香子(まきのゆかこ)さんにCGKにお越しいただきました。
ゆかこさんは、生まれつき両耳120dBの重度難聴で、裸耳だと飛行機の轟音が聞こえないそうです。
2歳の時に難聴が判明し、2歳半で初めて補聴器をつけ、口話によるコミュニケーションを習得された方です。
私が初めてゆかこさんにお会いした時には、支障なく会話ができ、耳が聞こえないということに気付かないほどでした。しかし、ゆかこさんは全く聞こえないけれど、唇を見て何を言っているのかを読み取るとおっしゃっていました。そして、驚いたのは、正面からではなくても横向きの状態でも唇を読み取ることができるということです。だから、車の時にも支障なく会話ができるとのことでした。
子供たちへのレッスンで、まず、始めにゆかこさんが子供たちに話したのは、「耳が聞こえるってすごいこと」ということです。子供たちだけではなく、大人にとっても、何不自由なく生活しているということを当たり前に感じてしまい、ありがたいことだとは思わなくなってしまっていることに気づかされました。
ゆかこさんが「もし、耳が聞こえない(耳が悪い)子がいたらどうしたらいい?」という問いかけをすると、子供たちは「大きな声で話しかけてあげる」「静かにする(周りの音が聞こえやすいように)」「文字で書いて見せる」と答えてくれました。耳が聞こえないということは、見た目ではわからないので、子供たちに理解できるのかわかりませんでしたが、子供たちになりに理解し、考えることができていたようです。
その後は、「補聴器」と「人工内耳」の違いについても教えてくださいました。
補聴器とは音を大きくするもので、人工内耳とは頭の中に機械をいれて、音声を認識するもの(内耳の蝸牛に電極を接触させ、聴覚を補助する器具)で、実物も子供たちに見せてくださいました。子供たちは初めて見る補聴器と人工内耳に興味津々で、実際に装着もしてみました。
そして、耳が聞こえない人は手で話せるということで、手話で「ありがとう」「拍手」「おめでとう」というのも、子供たちと一緒にやってみました。
今回の、お話でゆかこさんが最後に子供たちに伝えて下さったのは「地球にはいろんな人がいるけれど、みんな仲良くできるといいよね」という言葉でした。
CGKでは、偏見や差別をなくすために他国を知る、国学習も行っていますが、今回のように国籍だけではなく、目が見えない人、車椅子を使用している人、耳が聞こえない人など、さまざまな違いを知ることで、偏見や差別をなくすだけではなく、相手を理解し、助け合う心も育てることができると思います。
子供たちには「違い」を悪くとらえるのではなく、「個性」として見ることができ、お互いを認め合える心を持つことができるようになってほしいです。
デフサポ主宰
牧野 友香子(まきの ゆかこ)
・重度聴覚障害者(当事者)
・難病児・障害児の親の立場
・大学で学んだ行動心理学、乳幼児発達
・2児のワーキングマザーの視点
・ソニー株式会社での人事経験
【これらの立場や経験を生かして、難聴者のQuality Of Lifeの向上を目指しています】
生まれつき両耳120dBの重度難聴で、裸耳だと飛行機の轟音が聞こえないレベル。
2歳の時に難聴が判明し、2歳半で初めて補聴器をつけ、口話によるコミュニケーションを習得。幼稚園から高校まで地域の一般学校に通い、神戸大学に進学し、卒業後は一般採用枠でソニー株式会社に入社し、人事として7年間勤務。
2018年3月に同社を退職し、デフサポが届ける支援の輪の拡大を目指す。
ゆかこさんは、生まれつき両耳120dBの重度難聴で、裸耳だと飛行機の轟音が聞こえないそうです。
2歳の時に難聴が判明し、2歳半で初めて補聴器をつけ、口話によるコミュニケーションを習得された方です。
私が初めてゆかこさんにお会いした時には、支障なく会話ができ、耳が聞こえないということに気付かないほどでした。しかし、ゆかこさんは全く聞こえないけれど、唇を見て何を言っているのかを読み取るとおっしゃっていました。そして、驚いたのは、正面からではなくても横向きの状態でも唇を読み取ることができるということです。だから、車の時にも支障なく会話ができるとのことでした。
子供たちへのレッスンで、まず、始めにゆかこさんが子供たちに話したのは、「耳が聞こえるってすごいこと」ということです。子供たちだけではなく、大人にとっても、何不自由なく生活しているということを当たり前に感じてしまい、ありがたいことだとは思わなくなってしまっていることに気づかされました。
ゆかこさんが「もし、耳が聞こえない(耳が悪い)子がいたらどうしたらいい?」という問いかけをすると、子供たちは「大きな声で話しかけてあげる」「静かにする(周りの音が聞こえやすいように)」「文字で書いて見せる」と答えてくれました。耳が聞こえないということは、見た目ではわからないので、子供たちに理解できるのかわかりませんでしたが、子供たちになりに理解し、考えることができていたようです。
その後は、「補聴器」と「人工内耳」の違いについても教えてくださいました。
補聴器とは音を大きくするもので、人工内耳とは頭の中に機械をいれて、音声を認識するもの(内耳の蝸牛に電極を接触させ、聴覚を補助する器具)で、実物も子供たちに見せてくださいました。子供たちは初めて見る補聴器と人工内耳に興味津々で、実際に装着もしてみました。
そして、耳が聞こえない人は手で話せるということで、手話で「ありがとう」「拍手」「おめでとう」というのも、子供たちと一緒にやってみました。
今回の、お話でゆかこさんが最後に子供たちに伝えて下さったのは「地球にはいろんな人がいるけれど、みんな仲良くできるといいよね」という言葉でした。
CGKでは、偏見や差別をなくすために他国を知る、国学習も行っていますが、今回のように国籍だけではなく、目が見えない人、車椅子を使用している人、耳が聞こえない人など、さまざまな違いを知ることで、偏見や差別をなくすだけではなく、相手を理解し、助け合う心も育てることができると思います。
子供たちには「違い」を悪くとらえるのではなく、「個性」として見ることができ、お互いを認め合える心を持つことができるようになってほしいです。
デフサポ主宰
牧野 友香子(まきの ゆかこ)
・重度聴覚障害者(当事者)
・難病児・障害児の親の立場
・大学で学んだ行動心理学、乳幼児発達
・2児のワーキングマザーの視点
・ソニー株式会社での人事経験
【これらの立場や経験を生かして、難聴者のQuality Of Lifeの向上を目指しています】
生まれつき両耳120dBの重度難聴で、裸耳だと飛行機の轟音が聞こえないレベル。
2歳の時に難聴が判明し、2歳半で初めて補聴器をつけ、口話によるコミュニケーションを習得。幼稚園から高校まで地域の一般学校に通い、神戸大学に進学し、卒業後は一般採用枠でソニー株式会社に入社し、人事として7年間勤務。
2018年3月に同社を退職し、デフサポが届ける支援の輪の拡大を目指す。
著者プロフィール
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Reiko - プリスクール・副スクール長 (日本)
CGKインターナショナルスクール2016年開校時からのオープニングメンバーであり、現プリスクール・副スクール長。保育士。
認可保育園での勤務後、ビクトリア(カナダ)へ海外留学。帰国後は、インターナショナル・プリスクールにて主任の経験も。大のディズニー好き。