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目の愛護デー ~「見えない」という体験を通して~

プリスクール 2022.11.08

毎年、10月10日の目の愛護デーにCGKプリスクールでは、視覚に障がいを持った方や盲導犬について子どもたちに伝えています。

今年も盲特別支援学校の職員をしており、またご自身も視覚障がいがあり盲導犬と生活を共にしている栗山様に来校いただいてのレッスンを行いました。

今年は、Skyクラス(年長)は3日前に事前学習として体験レッスンを行いました。
始めは目隠しをした状態でフォークを使って食べる、名前を書く、投げたボールを取るなどの活動を考えていたのですが、栗山様から「目隠しをしての体験は恐怖を与えてしまうからやらないほうがいいですよ」とアドバイスをいただきました。
子どもたちに体験をしてもらいたいといろいろと活動を考えていたのですが、それが子どもたちに恐怖を与えてしまうとは全く考えておらず、また、伝えるべきなのは見えないことが「恐怖」だということではなく「不自由なことがある」ということだったので、事前にアドバイスを聞くことができ、本当に良かったです。

体験レッスンでは子どもたちの様々な反応を見ることができました。

①目を閉じて立ち、鈴を持った先生が近くに来たら手をあげる(聴覚)。
→先生が近くに来たか確信が持てず、手をあげようか迷っている子もいました。
②目を閉じて障害物がある場所を歩く(触覚)。
→手を前方に出したり、ゆっくり足を前に出し、障害物があるか確かめたり、まっすぐ歩いているつもりが、方向がわからなくなったりもしていました。
③目隠しをしてゼリーを食べ、味を当てる(味覚)。
→自信を持っていた子も、何の味を食べたか正解を当てられなかった子もいました。
④目隠しをして、お金(硬貨・紙幣)を当てる(触覚)。
→硬貨は、手にした硬貨と同じ硬貨を探すということで、当てることができていましたが、紙幣は難しかったようです。

当日、Jungleクラス(年少)~Skyクラス(年長)までの全体のレッスンの後に、Skyクラスに移動し、子どもたちが体験して難しかった紙幣の見分け方を栗山様にやっていただきました。3種類の紙幣はサイズが違うこと、触ってわかるようになっている箇所があるけれども、それで見分けることは難しいということなども教えていただきました。

天候が良ければ、栗山様を最寄り駅まで迎えに行き、スクールまで案内という体験も生徒たちにやってもらいたかったのですが、雨天のため、室内での案内を生徒たちに行ってもらいました。
「私の肩につかまってください」「曲がります」など少し緊張した様子でしたが、子どもたちなりに一生懸命誘導をしてくれました。

子どもへのレッスン時間以外にお話をさせていただいた時間の中で、現在、渋谷区からの依頼で食レポのお仕事をなさっているとのことでした。社会の中でも少しずつ重視されてきている「多様性」の一つの取り組みのようです。栗山様は「あまり味の違いがわかるわけではないんですけどね」と冗談のようにおっしゃっていましたが、現在、インスタ映えなど、目で見える豪華なものやかわいいものが溢れている世界の中で、味覚だけでお店の料理を判断するのはとても興味深いものがあります。また、反対に視覚がいかに私たちに大きな影響を与えているのかを考えさせられる機会にもなりました。

「多様性」の浸透はまだ日本では浅く、実現できていないものも多くあります。今回のような体験が子どもたちにどのような影響を与え、どのように行動が変わり、将来に繋がっていくのか楽しみです。

ゲスト 栗山龍太・盲導犬のアンジー
盲目アーティスト。11歳のときに病気で全盲となる。
2001年より筑波大学理療科教員養成施設を卒業後、横浜市立盲特別支援学校職員として、鍼灸手技療法をはじめ医療系全般の指導に当たっている。

盲目のシンガーソングライター栗山龍太オフィシャルサイト

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【栗山様のレポート】

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・青山シャンウェイ 渋谷店

著者プロフィール

Reiko  -  プリスクール・スクール長  (日本)JAPAN

CGKインターナショナルスクール2016年開校時からのオープニングメンバーであり、現プリスクール長。保育士。
認可保育園での勤務後、ビクトリア(カナダ)へ海外留学。帰国後は、インターナショナル・プリスクールにて主任の経験も。大のディズニー好き。

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